世界三大建築家の1人であるドイツ出身の建築家ミース・ファン・デル・ローエが残した名言です。
「少ない方が豊かである」だとピント来ない人もいるかもしれませんね。私は、近しい言葉として「Simple is the best」が真っ先に頭に浮かびました。彼の哲学である「シンプルなデザインを追求することで、美しく豊かな空間が生まれる」という考えが、この ”less is more” という言葉に表れています。
現在では、建築の分野に限らず様々なシーンでこの表現が使われています(ファッションデザインやアプリ・Webデザイン、プロダクトデザインなどもそうですし、少ないもので豊かに暮らすミニマルライフを好む人々の考え方やポリシーを表現する言葉としても使われています。)
決して手抜きであるわけではなく、「少ないもので最大の効果を得るために、あえて最小限の要素に絞り込む」というこだわり・美意識が根底にあります。
例文
- Following the “less is more” rule is critical when designing your homepage.
(ホームページをデザインする際、”less is more”のルールに従うこと(シンプルで使いやすくなるようにすること)が極めて重要です。) - Keep in mind that less is more and don’t put too many words on a single slide when creating presentation slides.
(プレゼン資料を作成する際は、1枚のスライドに沢山 詰め込むことは避け、シンプルで必要な内容に絞り込むことを心掛けるように。)
ちょっと脱線しますが・・・
“less is more” という名言を残したミース・ファン・デル・ローエですが、「God is in the details.(神は細部に宿る)」というモットーを掲げたことでも有名です。日本でも広く知られている言葉ですね。この「神は細部に宿る」というモットーからも、”less is more” のlessが単純に減らすだけでなく、シンプルだけど細部や機能性にこだわっていたということが強く伝わってきます。
シンプルだけど機能的に、シンプルだけど美しく洗練されている、端的だけど要点を押さえている、などなど、シンプルさと美しさや機能性を共存させるということは、とても難しいですよね。
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